今回は、The Arthの大熊社長への取材第3弾をお送りします。
人気商品である、ヘキサテーブル(六角テーブル)の組み立て方を解説していただきますよ!
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目次
六角テーブルの材質について
大熊:六角テーブルは、天然木にこだわっていたんです。例えばこれがバーチ材。
大熊:こちらがゼブラ。
大熊:あとは黒檀やウォールナットもあります。
大熊:なかはファルカタ合板。すごく軽い材料なんですけど、ラワン合板でもないんです。
大熊:無垢材で六角テーブルを作るのには、無理があるんですよ。重いし反りも出る。乾燥して割れてしまうこともあります。
それで合板の上に突板を張っていたんですが、その突板すら手に入りにくくなっています。
大熊:そういう状況なので、天然木にこだわっていたんですけど「木に印刷でよくない?」となりました。
大熊:これ印刷なんですよ。
大熊:もともとはこんな感じなんですよ。比較的手に入りやすい下地材に、手に入らない木を印刷します。
あとは突板として存在しない木も、意匠的には実現できます。
大熊:分からないです(笑)
大熊:ツルツルはウレタン塗装です。
六角にした理由
大熊:Snow Peakのワンアクションテーブルは神ですよ。
自分とこの商品をディスるわけじゃないですが、けっこう組み立てが面倒くさいです。
大熊:焚き火を囲むときに人数が6~7人になると、どうしても焚き火から遠いやつ出てくるでしょ。
それで丸いテーブルを作ろうと考えたんですけど、丸いテーブルは材料の無駄が多いんですよ。
大熊:四角い板から丸いパーツを作ろうとすると、四隅がゴミになるんですよ。
大熊:六角が大好きなわけではなくて、この形が一番合理的でした。
ヘキサテーブルの種類について
最初に作ったのはどちらなんですか?
大熊:ヘキ男と呼んでいる大きい方ですね。
大熊:どの焚き火台を入れても大丈夫、というサイズ感にするとこの大きさになったんですよ。
大熊:冬キャンプにガッツリ行くようになって、このテーブルをテントに入れて石油ストーブを真ん中において使うと、遠くてあまり暖かくないんですよ。
大熊:普通のテントだと、このサイズのテーブルは入らない。「デカくねこれ」ってなって、もう少し小さいのを作ったのが次郎サイズです。
大熊:次郎だと小さくて焚き火ができなかったんですけど、solo stoveさんから二次燃焼する二重パンのRangerが出たので、焚き火もできるようになりました。
大熊:あとはPetromaxさんのAtagoも、次郎で使えます。四角い焚き火台だと、テーブルの縁に炎が当たってしまうんですけど、丸なら大丈夫かなと。
大熊:ただ注意しないといけないのは、Atagoはテーブルの高さと火の高さが同じなんですよ。だから横風が吹くと火が流れて、テーブルの上に置いているものを燃やしちゃいます。
Atagoを使うときは、レンガか何かで高さを上げてください。
焚き火をするときの裏技
大熊:薪が爆ぜてテーブルを焦がしちゃうことがあるんですよ。値段が張るテーブルなので「焦げ跡ができるのは辛い」という人は天板を裏返して使います。
脚が内股になっちゃうんですけど、普通に使えますね。
大熊:それと通常だと焚き火に近づきたい時に、脚が当たっちゃうんですけど、裏返せば脚が内側にいくのでもう少し近づけます。
センターテーブルについて
大熊:セットではなくオプションです。
大熊:センターテーブルは焚き火もしない、ストーブも入れないというときにフタになります。
そのために、センターテーブルの縁は段付きのテーパーになっています。
大熊:ただのテーパーだと、片側にトルクを掛けたときに滑っちゃうんですよ。だけど段があれば引っかかってくれます。
大熊:開発秘話なんですけど、スタッフとここでジェンガやったんですよ。あるスタッフがジェンガを取りに行くときにどうしても手をついちゃうんですね。
それで倒しちゃって、何発かデコピンをくらっているときに「大熊さん、ここ段にした方がいい!」となりました(笑)
大熊:韓国でコピー品が出ているんですが、この段付きテーパーまではできていないんですよ。だからこの動画を皮切りに、みんなここをマネし始めます。
大熊:やればいい。
大熊:実はこのセンターテーブルのほうが、先に世に出ているんです。モノポールテントを立てた後に、センターテーブルとして組み立てられるように作りました。
大熊:ポールのところはどうしてもデッドスペースになるじゃないですか。
大熊:そうですね。
六角テーブルの正しい組み立て方
大熊:何が正解かっていうのはないんですが、組み立てやすいなというのをやってみます。
みなさんがよくやるのは、地面に六角の天板を作って、脚を挿していく組み立て方です。僕も最近までそうしてました。
大熊:そうではなくて、まず穴の空いた天板と脚の組み合わせを3つ作ります。こうすれば天板の裏側が地面につかないので汚れません。
大熊:次に穴の空いていない天板で繋げると、脚が2つだけで自立します。
大熊:あとは、つないでいくだけです。
大熊:すべて組まなくても自立するので、ここから薪ストーブに薪をくべている人もいます。
大熊:この天板もうっかりストーブに入れちゃいますね(笑)
大熊:そうです。ただ六角テーブルは場所を動かすのが難しいんですよ。
大熊:分からないです。
工房のご紹介
大熊:これは古木をイメージした材料です。
大熊:ここからウレタンをかけて手触りも変わってくるんですが、古木なので「壊れかけのレ次郎」っていうんですよ。
新商品です。これはヘキ男サイズになったら、レディ男になるんです。
大熊:ここで手仕上げして、ウレタン塗装は外注さんに出して、戻ってきたら梱包して出荷です。
大熊:そうですね。
大熊:僕はすぐに飽きちゃうんで、やらないです(笑)
おわりに
六角テーブルの正しい組み立て方は、とても参考になりましたね!
天板を一つ取り付けないで薪をくべる方法も、キャンプ場で流行するのではないでしょうか!
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