カセットコンロはキャンプで手軽に調理できるだけでなく、料理の幅も広がるため1つは持っておきたいアイテムです。
しかし多くのメーカーから、色々な種類のカセットコンロが販売されているため、どれを選ぶべきか悩む方は多いはず。今回はキャンプにおおすすめのカセットコンロを紹介すると共に、失敗しない選び方や、使用する際の注意点もお伝えしていきます。
▼キャンプで使えるカセットコンロのおすすめだけを知りたい方は動画でチェック!
目次
キャンプやアウトドアは屋外用カセットコンロがおすすめ
カセットコンロには室内用と屋外用があり、キャンプやアウトドアには屋外用カセットコンロがおすすめです。
室内用カセットコンロは、強火やとろ火など細かい火力調節が可能で、様々な調理ができます。しかし風に煽られると火が消えてしまったり火が弱まったりと、風に弱いのが欠点です。
対して屋外用カセットコンロは、多孔式バーナーという小さな炎口が多数配置されている構造で、風で火が簡単に消えない工夫が施されています。
また専用のキャリングケースが付属していたり、コンパクト収納できたりと携帯性が良いものが多く販売されています。火が消えにくく携帯しやすいため、キャンプやアウトドアなどで使用する際は、屋外用カセットコンロがおすすめです。
キャンプ用カセットコンロの選び方
カセットコンロを選ぶポイントを機能面や使用人数、携帯性など色々な面からお伝えしていきます。
「カセットコンロが欲しいけど、何を基準に選べばいいか分からない」という方はぜひ参考にしてください。
風よけがあるかチェックする
風が吹くと火力が安定せず、調理しにくくなります。
火力を安定させるためにガスを使い過ぎることもあるので、キャンプでカセットコンロを使用する上で風は天敵です。
風よけがあると、風が吹いても火力が安定するため安心して調理できます。
また風よけがないカセットコンロでも、ウインドスクリーンで代用可能なので、一緒に購入しておくと安心です。
人数に合わせたサイズを選ぶ
ソロキャンプで大きいカセットコンロを使用すると、スペースを取られて窮屈に。逆に大人数のキャンプでサイズが小さいカセットコンロを使用すると、調理が追いつかず料理が行き渡らないこともあります。
サイズの目安はソロキャンプやデュオキャンプなどで使用する場合、コンパクトでスペースを取らない「幅30×奥行き30cm以下」がおすすめです。
ファミリーキャンプや大人数のキャンプなどで使用する場合は「幅60×奥行き40cm位」の大型サイズを選ぶと、人数分の料理が一度にできて便利です。
どのような調理スタイルに使えるか確認する
カセットコンロによって、調理スタイルに向き不向きがあります。
例えば鍋料理をしたい場合、カセットコンロに対して鍋が小さ過ぎると転倒のリスクがあり、大き過ぎるとカセットボンベ自体が熱の影響を受け危険です。鍋を使用する場合は重心が低く鍋が安定する、高さのない薄型タイプがおすすめです。
プレートを使って炒めものや焼肉をする場合も、小さすぎるとバランスが崩れ転倒リスクに。大き過ぎるとカセットボンベに熱が伝わってしまうため、プレートに合った大きさのカセットコンロが必要です。
調理スタイルによって注目すべきポイントが異なるため、自分がしたい調理スタイルに使えるか確認しておきましょう。
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どれくらいの火力が出るかチェックする
火力は料理を美味しく調理するために重要なポイントです。
カセットコンロの火力はkW(キロワット)やkcal/h(1時間あたりの消費カロリー)で表され、高火力であるほど数値は高くなります。
火力の目安は以下の通りです。
- 3,500kcal/h以上:高火力
- 2,500kcal/h:一般的に調理するのに適している
- 2,000kcal/h以下:火が通るのに時間がかかる
- 1,500kcal/h:通常の中火くらい
お湯を沸かしたり、スープを温めたりする場合は1,500kcal/h以下でも使用可能です。
2,500kcal/h程度あれば、キャンプでも問題なく調理できるので、火力をチェックして使用目的に合ったカセットコンロを選びましょう。
燃焼し続ける時間を比べる
連続燃焼時間は大体60分となっている商品が多く、中には3時間以上のものもあります。
燃焼時間が長いと余裕を持って調理でき、時間に急かされずキャンプをゆったり楽しめます。
どれだけエコに使えるかガス消費量をチェックする
ガス消費量が少なく済めば、ガス缶を購入する出費が減ったり、ガス缶替えの荷物が減ったり多くのメリットがあります。
ガス消費量はg/hで表記されていて、数字が低いものほどガス消費量が少ないカセットコンロです。
着脱方式を選ぶ
カセットコンロのボンベ着脱には、大きく2タイプあります。
1つはボンベを差し込んでレバーを下げ、固定させるレバータイプ。もう1つは差し込んだボンベを磁石で固定するマグネットタイプです。
レバータイプのカセットコンロは、着脱時にガス漏れが起こる可能性があるため、点火前は必ずガス漏れの確認が必要です。
マグネットタイプはボンベを差し込むだけで簡単に固定でき、ガス漏れの心配もありません。外す場合も、ボンベを引くだけで簡単です。
レバータイプより、簡便さと安全性が優れたマグネットタイプがおすすめです。
安全性の高いモデルを選ぶ
カセットコンロはガスを使用しているため、ガス漏れや火事などの危険性が高くなります。
そのため圧力感知機能や容器装着安全装置など、安全機能が備わっているガスコンロの方が、より安心して使用できます。
容器装着安全装置は、つまみが「消」になっていないとボンベを装着できない機能で、ガス漏れを防ぎます。
他にもボンベを装着する時に、気密性や安全性を高める容器受口加圧式機構もあります。
なるべく安全機能が多く、安全性が高いものを選びましょう。
収納方法や重さを確認する
家から持ち出してキャンプで使用するカセットコンロは、収納方法や重さなど携帯性も重要です。
重さは2kg前後のものが多く、軽ければ軽いほど携帯性が高いため、2kg以下でなるべく軽いものがおすすめです。
掃除しやすい構造・材質を選ぶ
カセットコンロは調理した際の油はねや、吹きこぼれなどがつきやすく汚れがちです。
またフッ素コート加工が施されていると、汚れがこびり付きにくく、拭くだけで汚れが取れるためお手入れが楽です。
キャンプ用カセットコンロのおすすめ7選
今回はカセットコンロで有名な「イワタニ」やアウトドアメーカーで有名な「スノーピーク」「キャプテンスタッグ」のおすすめ商品を7つご紹介していきます。
特徴やスペックなどもお伝えしていくので、ぜひキャンプ用カセットコンロを選ぶ参考にしてみてください。(※商品の価格表記は基本的に公式サイトの価格ですが、一部Amazonの価格を表記しています。)
▼下記動画では実際にカセットコンロを使用しているので、合わせてご覧ください。
snow peak(スノーピーク):HOME&CAMPバーナー
スノーピークならではのスタイリッシュなデザインで、ネーミング通り家でもキャンプでも使える汎用性が高いカセットコンロです。
組み立て式で収納時はコンパクトな筒状になり、置く時には直立するため収納スペースも取りません。
五徳は重心が低く安定性が高いため、スキレットやストウブなど重たいものでも安心して使用できます。
ただし五徳のサイズが少し大きめなので、一人用の鍋やフライパンを乗せるとバランスが悪く倒れる可能性があります。その場合は、上に乗せられる小さな五徳があると便利です。
室内でも使用したい方や、シンプルなデザイン・コンパクト性を求める方におすすめです。
【スペック】
- 価格:10,978円(税込)
- 使用サイズ:幅346×奥行301×高さ120mm
- 収納サイズ:幅90×奥行120×高さ255mm
- 重さ:1.4kg
- 火力:2,100kcal/h
- 連続燃焼時間:約110分
- ガス消費量:178g/h
キャプテンスタッグ:風月
コンパクトサイズで防災時にも最適なカセットコンロです。
汁受け皿が分解できて掃除しやすいので、汚れを気にせず調理できます。
着脱はレバータイプですが、わかりやすい着脱表記がされているため比較的簡単で、初心者でも簡単に取り扱えます。
簡単操作でコンパクトなので、初心者の方・ソロキャンプで使用する方におすすめです。
【スペック】
- 価格:5,100円(税込)(Amazonより2021年11月現在)
- 使用サイズ:幅225×奥行190×高さ105mm
- 収納サイズ:使用サイズと同じ
- 重さ:1kg
- 火力:1,800kcal/h
- 連続燃焼時間:約50(120g)〜105(250g)分(ガス缶の容量)
- ガス消費量:152g/h
イワタニ:マーベラスII
日本製で安全性や操作性にも優れたイワタニのカセットコンロです。
なかでもマーベラスⅡは、キャンプでカセットコンロを愛用するブームの火付け役となった商品。カセットコンロは重量2.8kgと比較的重いですが、蓋付きかつ取手も付いているので持ち運びに苦労しません。
カセットボンベの着脱はマグネット式。安全装置の圧力感知機能搭載で、圧力を感知した時カセットボンベのマグネットが外れるため、安心して使用できます。
専用セットアダプターが付属しており、別売りのイワタニアクセサリーシリーズの購入で、たこ焼き・焼肉、鉄板焼など幅広く調理できます。
汎用性が高く安全でサイズも比較的大きいため、ファミリーキャンプにおすすめです。
【スペック】
- 価格:21,600円(税込)(Amazonより2021.11月現在)
- 使用サイズ:幅380×奥行329×高さ324mm
- 収納サイズ:幅380×奥行329×高さ110mm
- 重さ:約2.8kg
- 火力:3,000kcal/h
- 連続燃焼時間:約70分
- ガス消費量:254g/h
イワタニ:カセットフー風まるII
イワタニが特許を取得している「燃焼に必要な空気は取り入れ、風は通さない!」というダブル風防ユニットが搭載されているため、風に強いのが特徴です。
専用のキャリングケースが付属しているので別途用意しなくても、持ち運びに困りません。
カセットボンベの脱着はマグネット式で、マーベラスⅡ同様安全装置も備わっています。
イワタニアクセサリーシリーズにも対応しているため、調理の幅が広がるのも嬉しいポイントです。キャンプ場で風を気にせず調理したい方におすすめです。
【スペック】
- 価格:5,600円(税込)(Amazonより2021.11月現在)
- 使用サイズ:幅357×奥行278×高さ115mm
- 収納サイズ:幅400×奥行339×高さ129mm
- 重さ:約2.2kg
- 火力:3,000kcal/h
- 連続燃焼時間:約66分
- ガス消費量:250g/h
イワタニ:カセットフータフまる
ダブル風防ユニットに加え、耐荷重20kgでダッチオーブンも使用可能。アウトドアをとことん楽しめるタフなカセットコンロです。
カセットコンロの脚には、アルミダイキャスト製スタンドを採用。熱に強く頑丈なため、重いものを乗せても安心感があります。
こちらもイワタニアクセサリーシリーズに対応しているため、色々な調理が可能です。また専用のキャリングケースが付属しており、持ち運びしやすくなっています。
キャンプ場で凝った本格的な調理をしたい方におすすめです。
【スペック】
- 価格:11,000円(税込)
- 使用サイズ:幅341×奥行283×高さ129mm
- 収納サイズ:幅376×奥行341×高さ136mm
- 重さ:約2.4kg
- 火力:2,800kcal/h
- 連続燃焼時間:約75分
- ガス消費量:236g/h
イワタニ:カセットフーBO(ボー)
イワタニのカセットフーシリーズで最も火力が出るカセットコンロです。
1.9kgと軽量で専用のキャリングケースも付属しているため、簡単に持ち運び可能です。
カセットボンベは初心者でも簡単に扱えるマグネット式。汁受け、五徳が分解できるため掃除も簡単です。
高火力で多めの分量も調理できるので、ファミリーキャンプにおすすめです。
【スペック】
- 価格:16,800円(税込)(Amazonより2021.11月現在)
- 使用サイズ:幅337×奥行302×高さ93mm
- 収納サイズ:使用サイズと同じ
- 重さ:約1.9kg
- 火力:3,500kcal/h
- 連続燃焼時間:約55分
- ガス消費量:286g/h
イワタニ:カセットフー達人スリム
カセットフーシリーズで最も薄いカセットコンロです。テーブルから五徳トップまでの高さが、わずか74mmと低く設定されているため、鍋やプレートなどを乗せた時の安定感が抜群です。
また重さ1.2kgと軽量で、別売りのカセットフー達人スリム専用ケースを購入すると楽に持ち運びできます。
カセットボンベ脱着はマグネット式。安全機能の圧力感知安全装置も備わっています。
カセットコンロのトッププレートはフッ素鋼板を採用しているため、汚れの拭き取りが簡単にできるのが嬉しいポイントです。
自宅でもメインで使用したい方や、なるべく価格を抑えたい方におすすめです。
【スペック】
- 価格:3,800円(税込)(Amazonより2021.11月現在)
- 使用サイズ:幅338×奥行272×高さ84mm
- 収納サイズ:使用サイズと同じ
- 重さ:1.2kg
- 火力:2,800kcal/h
- 連続燃焼時間:約70分
- ガス消費量:236g/h
キャンプでカセットコンロを使う時の注意点
手軽に使えて便利なカセットコンロですが、使用する際に気を付けて欲しい注意点が3つあります。楽しく安全にキャンプを楽しむために、しっかりと押さえておいてください。
一酸化炭素中毒
テント内や車内など密閉された狭い空間で、換気せず使用すると一酸化炭素中毒の危険性があります。
カセットコンロはなるべく外で使用しましょう。
テント内や車内で使用する場合は、換気を必ず行い一酸化炭素チェッカーも用意しておくと安心です。
輻射熱
輻射熱とは、高温のモノから低温のモノへ電磁波によって熱が伝わること。電磁波は直接触れていなくても熱が伝わるため、モノの表面だけでなく内部にも影響を与えます。
カセットコンロ全体を覆うような大きな鉄板や鍋(高温のモノ)を使用すると、直接触れていなくても輻射熱によりカセットボンベ(低温のモノ)が温まってしまいます。
高温になり過ぎるとガス缶の圧力が高くなり、爆発の危険性があります。カセットコンロ全体を覆うような、大きな鉄板や鍋などの使用は避けましょう。
カセットボンベ
古過ぎるカセットボンベを使用すると、ガス漏れを起こす可能性があります。
この3つの注意点は使用の際、必ず意識して安全にカセットコンロを使用しましょう。
おしゃれなカセットコンロでキャンプ飯を楽しもう
キャンプで使うカセットコンロはおしゃれなものが多く、非日常感を味わえるため料理のやる気やテンションが上がります。
しかしキャンプ用カセットコンロは手軽に使えるとはいえ、間違った選び方をすると使いづらく、そのままキッチンに眠ってしまう場合も…。
宝の持ち腐れにならないためにも、今回お伝えした選び方のポイントをおさえてカセットコンロを選んでみてください。きっとあなたにピッタリのカセットコンロが見つかるはずです。
そして、アウトドアならではの開放感あふれる「キャンプ飯」を思いっきり楽しみましょう。ぜひ大切なキャンプの相棒となるカセットコンロを見つけてみてください。